メガネっ娘はメガネが本体

小谷ちあきと加藤里保菜が好きです

新人研修で「おかしい?」と感じた文化は一生おかしいまま

3月も終わりに近づき、あと数日もすれば多くの学生が社会人になるかと思います。
4月の入社とともに日系大企業で一斉に行われるのが新人研修。
社内である程度成果を出した人が講師になり、約一ヶ月ほどかけて会社の成り立ちやビジネスマナー、実務スキル等を学びます。
外資ベンチャーでは実務レベルまで学生を一気に引き上げることを目的にカリキュラムが組まれているかと思いますが、日系大企業では学生気分の抜けない新社会人を「会社にフィットさせること」ひいては「会社を辞めさせないこと」が目的の一つとなっています。(もちろんそうではない会社もあるとは思いますが...)

「新卒採用の面接でフィットしてると認められたから採用されたはずなのに改めて確かめる必要があるのか?」と疑問を抱く方もいるとは思いますが、大企業のように現場と人事が完全に別れている組織において採用でミスマッチが起きないわけがありません。そもそも新卒採用では学生はお客様という扱いなのでいい面ばかり見せられていますが、4月1日を境にお客様で無くなった瞬間から悪い面がドンドン現れます。
つまり新人研修には「就活で言ったことは嘘じゃないけど、あなたの印象とは違う部分が弊社にはたくさんあるから早く同期と一緒に慣れてね」という人事部からの無言のメッセージが込められています。

会社にフィットを強いる研修では

  • 社内ルールを破った人への懲罰例の紹介による恐怖心の醸成
  • 一般常識的ではありえないルールや作業を強いて、理不尽への従属性を高める
  • 実務スキルなどのポータビリティスキルは教えずに市場価値を低く保ち転職し辛くする
  • チームで出し物を行い、同期感の連携を高め退職意思を削ぐ
  • 同期同士で愚痴を言い合うような環境を作り、ガス抜きを図る

といったものが実際に行われます。(私の新人研修の内容はこれ以上に酷いもので、 実務に関することは一切せず、ただひたすらルールへの順応を求められました。)

この状況に対して、「おかしいけど社会人なんてこんなものだ」と諦める人や、「部活はもっと大変だった」と前向きに捉える体育会系もいるかと思います。(余談ですが体育会系が就活で有利な理由の一つとしてこの理不尽への耐久力が通常の学生よりもはるかに高いことが挙げられます。)

ただ、一部の人は「おかしい」と思ったり、納得できないこと行うことに対して強い抵抗感を示します。
こういった人たちに言えるアドバイスはただ一つ!!
転職活動を始めましょう!!

上記したとおり、研修とは実務で活かせることを学ぶ場であるのにも関わらず、一部の日系大企業では理不尽なルールや環境への従順性を高めることを目的とした新人研修を行なっております。
責任が発生せず、周りにいる同期と愚痴をすぐに言い合える新人研修の場は実務に比べて精神的に楽です。
理不尽に耐える研修の先に待っているのは理不尽な業務や環境であり、研修の内容やルールにすら違和感を感じて辛くなるようでしたら、実際に現場に行った時にはさらにギャップを感じて尋常じゃなく辛い日々が待っています。

何度も繰り返しますが、ここで言っている『辛い内容』とは難しい課題や高い目標を設定して新人を成長させるような「辛いけど中身のある研修」ではなく、理不尽なルールへの従属や連帯感を高めるための意味不明なグループワークを通じて新人の従順性を高めるような「辛いけど中身のない研修」を指しています。
そして、後者の研修にフィットしなかったといって、周りの同期に劣っている訳ではなく、ただ単にこれまで育ってきた環境と会社の環境が異なっていただけです。また、新人研修の段階で会社に見切りをつけるのは忍耐力が足りないからだと言ってくる人もいるかと思いますが、私は自身の経験から「文化が合わない企業で働くのは、秘境に住む未開の部族とともに生活するのと同じレベルで辛い」と思っており、忍耐力で乗り切れるようなものではありません。

要約すると研修で企業風土や顧客へのスタンスなど本質的な部分に対して「おかしいな?」と強く感じたら、その後の実務でもその感情が残り続けると思います。なので、早いうちに新しい職場を探したほうが自分のキャリア・精神の両面からいいと思います。
はてなマークが常に拭えない環境にいると、精神的に病んでしまう恐れもあるので、無理はせず自分の身体を第一に考えて行動していただければと思います。